自動車タイヤは地面と直接接する部分です。 そのため、摩耗が起こり、劣化が他の自動車パーツと比較するととても早く起こります。
また、タイヤの不具合は、走行の安定性に直接影響を与え、事故に直結してしまいます。
ここでは、自動車タイヤのお手入れ方法について解説をします。
タイヤの溝の深さ
雨が降っていない時は、タイヤの溝はほとんど機能をしていないので、溝が浅くなっていても大丈夫です。 ですが、雨が降って路面に水が貯まっている状態の時は、溝が大きな役割を持ちます。
地面と接地しているタイヤ部分の溝に水が入り込み、その水を車輪の回転で後方に飛ばす働きがあります。 水を飛ばし、水はけを良くすることで、溝以外のタイヤと地面の接地部分に水が入り込まない様にしています。
タイヤと地面の間に水があると、自動車が水の上に浮いた状態となり、ハンドル操作をしてもその通りに自動車が動いてくれないことがあります。 いわゆるハイドロプレーニング現象と言われる状態です。 この状態になると、クルマのコントロールができなくなるため、大変危険です。
タイヤの溝の深さは購入時から半分程度まで摩耗したら、できれば交換をした方が良いです。 確実に交換をすべきなのはタイヤのスリップサインの所まで溝がすり減った場合です。
スリップサインとは溝の一部分だけ盛り上がっている部分を言います。 タイヤの交換時期を知らせるためにスリップサインはあるので、定期的にスリップサインまでタイヤがすり減っていないかを確認しましょう。
ちなみに、スリップサイン部分までタイヤがすり減っている状態はかなり危険です。 一般的には乗用車の場合、スリップサインまでの溝の深さが1.6ミリ程度でタイヤ交換をした方が良いと言われています。
クラックとカット
タイヤはゴムでできています。 ゴムは時間が経つと徐々に弾性がなくなり、劣化をしていきます。 そして、クラックと言われる小さなひび割れが発生してきます。
また、タイヤは走行中に異物と接触して傷が付くことがあります。 これをカットと言います。 カットはパンクの原因になったり、タイヤの劣化を早める原因となります。
スリップサインが出ていなくても、クラックあるいはカットが酷いようならタイヤは交換時です。 タイヤの寿命が来たと判断して、新しい物と交換をしましょう。
タイヤ交換のナット
タイヤ交換をする場合は、整備工場などのプロにお願いをするのが手っ取り早いです。 ですが、交換工賃がもったいないという方もいるでしょう。 そういう方は、自分で手作業でタイヤ交換をすると思うのですが、その際にナットの締め具合に注意する必要があります。
きつく締めすぎると、ハブボルトが折れる原因となります。 腕の力だけで締めて、後日、ナットのゆるみが無いかのチェックを兼ねて2度締めを行うと良いでしょう。